monomadoのブログ

本を買う話とか、読んだ本の話とか。あと時々、旅行の話を。

ブライアン・デ・パルマ―World is yours

ブライアン・デ・パルマ―World is yours (映画秘宝COLLECTION (36))

ブライアン・デ・パルマ―World is yours (映画秘宝COLLECTION (36))

 

今日は元日の夜に仕事の電話が入って行けなかったので大阪天満宮に行ってきた。帰り道に開いていないかなと思いながら、駒鳥文庫を見にいったら開いていた。

ブライアン・デ・パルマフィルモグラフィーの本と、William Kiein's Star-spangled Allegory Abount "Crepping Freedomism"という映画のビジュアルブックを買った。後者は映画も作家もしらないけど、ポップな写真と金髪美人の写真が乗っていたので衝動買いした。

半年ほどまえに「カリートの道」を見たのをきっかけに、ブライアン・デ・パルマがやたらに気になって作品を借りた。フューリーとか借りたのにみてないけど、ファントム・オブ・パラダイスは見て、すごくおもしろかったのを覚えている。

ヒッチコック流のテクニックなんかに目が行くところで、実際そこがすごく面白いのだけど、フィルム―にイメージを焼き付けてくる感じに、しびれるし、そんなシーンは思い出すだけで、素敵!となれるのが気に入っている。カリートの道で言えば、アル・パチーノが元交際相手でストリッパーになっている女の家の鍵穴から部屋を除くと、覗いていることを、きっとしっている女が鏡の前でパサッと服を下ろすシーンに格別な音楽が差し込まれ、アル・パチーノが思わず扉をぶちやぶって部屋に入るシーンが最高に好きだ。

映画作家本を買うときには、きっとテクニックの分析なんかを読みたいと思って買っていることがおおい。キューブリックの本なんか、まずはテクニックとかに目がいってしまうし、どうやってんだというのが知りたくなる。

ブライアン・デ・パルマは、やはり計算された構図の中に物語とイメージをカンペキに当てはめてくる瞬間があって、その図に惚れ込んでしまう監督だと思う。それは、写真にはない映画でしかできない、イメージがそこにはあるから、きっと素敵なんだと思う。

テクニックをまとめた章があって、読んでてそうだった、そうだったと思うのが、キャリーの最後にプロムでブチ切れて同級生をとっちめるシーンで、スプリット・スクリーンという同時に複数画面でみせるシーンなんかが紹介されてて、これがいいんだ!もう一回見たいと思った。あと、戦艦ポチョムキンの階段のシーンを引用したアンタッチャブルの駅の銃撃戦のシーンなんか息もできないくらい緊張したのを思い出したりしていた。

 

実際、ブライアン・デ・パルマはヒットには恵まれない監督で、売上という意味では後輩とかに引けをとっているところもあって(ジョージ/ルーカスにスターウォーズを作っているときに、そんなの売れないよと助言して、大失敗という逸話がよく引用される)、たしかに一緒に映画を見に行った友達が微妙な感じで一緒に映画館を出るみたいな経験をしてしまうのだけど(僕はとっても満足している)、やっぱ、映画のなかに、これがとりたかったんでしょ!っていうすごい濃密なシーケンスを目の当たりにしたときに、いいね!といいたくなる作品を作ってくれる偉大な作家なんだと思う。

 

ミッション・インポッシブルの成功もあるけど、なかなか思うように映画をとれないんだろうけど、ぜひもっとお金をその一瞬のためにつぎ込んだような映画をとってもらいたい監督だと思いつつ、彼の他の作品もみないといけないと思う。

 

#ボディ・ダブルという映画を日曜映画劇場でやってて、主人公の妻が家帰ったら別の男と良い感じに情事に耽っているシーンで父親があわててチャンネルを変えたのを思い出した。そういえば、昔はダーティ・ハリーとかぼかしいれながらもテレビでやってたりしたなあ。