monomadoのブログ

本を買う話とか、読んだ本の話とか。あと時々、旅行の話を。

And the Hippos were boiled in their tank

[読書]And the Hippos were boiled in their tank
And the Hippos Were Boiled in Their Tanks (Penguin Modern Classics)

『そしてカバたちはタンクで茹で死に』(邦題)

植草甚一の本とか読んでいると、「僕はだいたいでペーパーバックとか読んでいる」とか「英語は単語で読み飛ばすから、日本語の本を読んでいるよりも早い」とか読んでいると、そうかそうか、と英語で本を読まないと。だいぶと日本語の本も読んだ。別の言語の本まで射程を広げると読める本の世界も広がるさ、とおもつつ、まだまだ、誰かが邦訳して、紹介される作家とかしか知ることのない自分の状況では、結局邦訳あるぢゃんということになるのだけど、このままではいかんいかんと思いつつ、ペーパーバックとか買ってみる。ジュンク堂の洋書コーナーに辛うじて置いてあったので買ったということのでもあるけど。

この本が、あのバロウズとケルアックの共著であり、両者の伝記などで少し触れられはしても、実物については幻とされていた本らしいが、最近、こうして出版の運びとなったらしい。といっても数年前の話。
邦題の解説を立ち読みしたところ、山形浩生もあることは知っていたというレベルだったそうな。

話は、バロウズとかケルアックがつるんで遊んでいたときの話。フィクションに置き換えられているけど、実際の殺人事件に遭遇しての、当事者の一部として作品化したもの、ということらしい。特に小説として、なにがいい、ということはないのだけど、今日はどこに行って、何を食べた。誰と何をしゃべって、どこのバーでお酒を飲んだ。ということが延々と書かれている。お話としての作りこみ、工夫はあまりないけど、無為な生活をおくっとるなあという感じは、延々と書かれている何があった、を見ているとそれなりに楽しめる。

原著で読んでみてよかったと思えるのは、こういう雰囲気はやっぱ英語で呼んだほうがいいわ、ということ。

you are queer!

というセリフ。おかまでも、ゲイといっても、ホモといっても、なんか違う。
そもそも、ゲイ、ホモも外来語で、こういう性的(?)な単語というのは、そのまま日本の言葉に置き換えると、気持ち悪いことになってしまう言葉なので、カタカナ語の浸透を待つしかないのかもしれず、どう日本語にすればいいのか?と翻訳者の人は頭を抱えたりするのだろうけど、原文で読むとそのままで理解できるので、こういう苦労を読み手として要らないということが楽チンである。

そもそのこの本、原文で読んだと威張るほどでもなくかなり簡単な英語。中学生でも読めそうなくらい。

で、調子に乗って、トマス・ピンチョンなんか洋書でAmazonで注文しちゃう。
これから読むけど、読めん本らしいわ。

Slow Learner

スロウラーナー のろまな子って邦題がついていた。とりあえずこちらから手をつけようかとしつつあるけど。
何が難しいということではないけど、読み飛ばしたも、別にいいやってなる本とちがって、こいつ何の話してるんやという説明がそもそもあまりないので、読み飛ばすと筋もわからなくなってきて、通常、細部は筋がわかっていると補えるのだけど、筋がわからんくなったら、お手上げになってしまうということだろう。ビビッてしまって、ちくま文庫で出ている邦訳も買ってしまった。

Gravity's Rainbow

これは、聞いてわくわくの、難解な本らしい。ちゃんと読んだ人が世界にわずかしかいない、という話。
邦題は『重力の虹』